人が人を裁くということ

先日、「十二人の優しい日本人を読む会」による「十二人の優しい日本人」公演をYouTube Liveで観劇しました。
このコロナ禍を乗り切ろうと様々な団体が知恵と工夫であの手この手を繰り出してくれています。
無観客のオペラ全幕公演であったり、以前の舞台の蔵出し映像であったり、
演劇だけでなく音楽でも本当にいろいろと楽しませてもらいました。
もちろん生の舞台が一番だというのは変わらない想いではありますが、
どんな苦境でも楽しませてみせようという心意気を感じるとこちらも胸が熱くなります。
全力で参加し、いつかこれを本物の舞台でも。と気持ちを新たにする日々です。

さて、「十二人の優しい日本人」は三谷幸喜さんが「十二人の怒れる男」へのオマージュとして書いた脚本で
東京サンシャインボーイズの人気演目の1つ。映画化もされましたのでご存じの方も多いかもしれません。
1992年の舞台の時のメンバーの一人近藤芳正さんが呼び掛け、今回の公演を計画したとのこと。
全員がオンライン会議アプリを使って12ないし13分割画面で映し出されます。
「~を読む会」となっていたので朗読会だと思っていたら演劇でした。
小道具や動きも演出が入っていてすぐに引き込まれました。
前半と後半の二部構成になっていて当日は数時間の休憩を挟んでの上演。
画面の横には観ている人たちのコメントが書き込まれていて静かに観劇してるのに賑やか
という不思議な感覚を覚えました。

実はツクモは卒論のテーマがアメリカの陪審員制度で、そのきっかけが「十二人の怒れる男」だったもので
今までそれをパロディにしたもの、パクったものは避けてきたのですが、
ごめんなさい、この「~優しい日本人」はパロディでも模倣でも何でもなく
まさにオマージュというにふさわしい人間ドラマであり会話サスペンスドラマでした。
そしてこのオンライン会議アプリに、この題材がバッチリはまって何の違和感も無く最後まで見入りました。
演出と演技の素晴らしさに感嘆。でも舞台で観たいー!

5月末までアーカイブを残すと聞いています。残りわずか、もしよろしければ是非。

↑あ、これ卒論の冒頭(笑)

それにしても、人が人を裁くのは難しいんだよということを「怒れる~」も、「優しい~」も言っている
と思うのですが、最近は(私も含めてかもしれない)みんな、他人のことを断罪しすぎやしないですか。
自粛警察しかりSNSコメントしかり。
自分の正義が他人の正義と違うかもしれない怖さと向き合い、言葉にする前にもう一度考えるべし、と思いつつ。
それでもやっぱり許せないことは正していきたいなと思ったりもする2020年5月。

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