何度観ても泣いてしまう、でも大好きなミュージカルがある。
先日10月15日にたつの市の赤とんぼ文化ホールに来るっていうからまた観に行ってしまった。

劇団四季オリジナルミュージカル「夢から醒めた夢」

赤川次郎原作、ミュージカル化にあたって作曲を担当したのは三木たかし、宮川彬良の両氏。
わかりやすくて覚えやすいメロディ、楽しいストーリーや仕掛け…。
四季のオリジナルミュージカルといえば、子供向け、ファミリー向けと思われる方もいるだろうけれど、これは大人(年齢だけは間違いなくワタシは大人である)が観ても楽しめるし、結構考えさせられる作品でもある。

劇場のロビーに入った時からお楽しみは始まっている。
3メートルはあろうかという高脚ピエロが歩き回っていたり、
おもちゃの兵隊のタップダンスが始まったり…。
席に座ると舞台では白黒ピエロのマジックショーが始まっていて、
通路のいたるところに不思議な仮面をつけた人がたたずんでいたり、なんだか妖しい雰囲気が。
そして、観客はいつの間にか舞台の世界に連れて行かれてるのだ。

1日だけの約束で幽霊の少女と入れ替わったピコは霊界空港に行く。
幽霊はパスポートを持っていて、生前の行いに応じた色に分けられている。
白と黒とグレー。
このパスポートの色によって幽霊の行先が決まるのだ。

白と黒はわかりやすいかもしれない。
善人は白、悪人は黒。
でも、グレーの判定は非常に難しいと観ていて思う。
スピードを出しすぎて後ろに乗せていた女の子を巻き添えにして事故死した暴走族。
893な世界で殺し合いをしていたヤクザ
いじめにあって自殺をした学生
家庭を顧みないで仕事をして過労死したサラリーマン。
みんなグレーなのだ。
誰かを苦しめたり悲しませたらグレーに入ってしまう。
…こうなると自分もグレーかもしれないという気になってくる。

毎回観る度に感じることが変わる…今回は少々複雑なグレーの気持ちで舞台を観ていたのだが
毎回同じところで泣いてしまうのは一緒。
老夫婦が出てくるだけで泣いてしまう。
これは「父が先に亡くなって母が後から亡くなった」というシチュエーションがワタクシの両親を彷彿とさせるからというのが一番かもしれない。
それから、母親が娘への思いを抑え込むシーンも決まって泣く。

人生半分くらい生きてると、「生と死」ってのはとても身近なテーマで
何を観ても自分のすぐ側にある「生き死に」と比較したり重ね合わせて感じてしまうのだと思う。

あ、もちろんあんまり難しいこと考えずに観ても楽しい作品だから、小学校低学年からでもOKのはず。
観る機会があったらまた必ず行くだろうな、私。